「一枚のお皿のキャンバスに、手間暇かけて仕込んだ個々の食材を一番おいしい状態で、瞬時に盛り付け描く」
シェフのこだわり
【前菜が出来るまで】
★例えばサーモンの自家製燻製・・・
三枚におろしたサーモンを岩塩とハーブをミックスしたマリナードに一晩漬け、今度はもう一晩塩水に漬けます。
水分をしっかり拭き上げた後、 冷蔵庫の中で「風乾」に4~5日入ります。
燻製をかけられる状態になればナラ、ブナ、ヒッコリー等好みのウッドで冷燻します。
薄切りにし薬味とレモンを添えて出来上がり。
★例えば野菜のテリーヌ・・・
生クリームを立て、惜しげもなくミキサーで微塵ぎりにしたロースハムを煮たペーストを加えてロースハムのババロアを作ります。
塩ゆでにしたカラフルな野菜たちを温かいうちに水気をよく切って金太郎飴のごとくどこを切っても同じ断面になるよう、ババロアと野菜を交互にテリーヌ型に詰めていきます。隙間なく野菜を詰め切ったら型を氷水当にてて冷やし固めます。
しっかり固まれば薄く切ってベビーリーフやフリルレタスを添えてマヨネーズベースやフレンチドレッシングベースのソースをかければ出来上がり
【お魚料理が出来上がるまで】
当たり前の事ですが、仕入れたお魚はウロコをひき、下処理をし三枚におろします。
この時に出るお頭や中骨を4~5時間水にさらして血抜きをし、その後薄切りにした香味野菜・ハーブ・白ワインと共に短時間煮て作るのが 「ヒュメドポワッソン」=お魚料理のソースのベースです。
ヒュメドポワッソンをベースに白ワインとエシャロット、生クリーム、野菜のピュレ、赤ワインなどを加えバターでつないで、その都度それぞれの魚貝に合う様にソースを作ります。
三枚におろした魚は、オリーブオイルで焼く、蒸気蒸しにするなど調理し、ソースをかけてハーブを添え、温かい付け合わせの野菜も盛り付け完成です
【お肉料理の出来上がるまで】
ご予約のお時間とお肉料理を出すまでの時間を考えて冷蔵庫から取り出し、下ごしらえをします。
「フォンドヴォー」とは
仔牛の骨をよく水にさらした後オーブンで焼き、香味野菜と共に2日間にわたり、コトコトと11時間かけて煮出します(出汁)
そのフォンドヴォーを土台にワイン、野菜のピュレ、フルーツ等を加え、その時その時それぞれのお肉に見合ったソースを作ります。
牛肉・鴨肉・仔羊肉・フォアグラなどそれぞれを調理をし、ソースをかけ、温かい付け合わせの野菜を添えてできあがりです。
【地元の季節の果物を生かしてデザートやスープに】
アニス・ヴェールの周りには果樹園がたくさんあります。
春は梅、夏は桃、秋は柿とイチジク。あと自家農園で採れる夏のブラックベリーと冬のミカン。
それぞれ収穫後、デザートを製造できる様に皮をむいて種を取ったり、ジュースを絞ったり、また、そのままシロップに漬けたりなどの下処理をした後、いろいろなフランス菓子やスープに大変身です。
地元の桃で作る夏期限定桃の冷製スープ、桃のコンポート、甘くなった完熟の柿で作る柿のシャーベット、梅をシロップ漬けにした梅ジュース、
真っ赤で酸味のある濃厚なブラックベリーのシャーベット、みかんを搾り煮詰めたものをベースに作るクレームブリュレなどetc・・・。
篠岡地区の季節の果物の特徴が出るように工夫して商品を手作りしています。
【自家栽培の野菜】
四季を通して安全で新鮮な素材を使ったお料理を提供出来るよう、野菜やハーブ、柑橘類を畑で栽培しております。
母がせっせと畑を耕し季節ごとの野菜を作り、土付きのまま届けてくれます。
季節の物なので一年中100%自家製で賄うことはできませんが、収穫できた時は新鮮な彼らを調理させていただいております。
無農薬で形はふぞろいですが、甘み、旨味、香り、歯ごたえは最高です。
アニスヴェールのおもてなし
街の雑踏から離れた、心なごむ景色の中にたたずむアニス・ヴェール。
店の外に目を移せば、日ごとに移り行く四季折々のいろ・香り・光を肌で感じます。
春 ・・・濃いピンクの桃の花
初夏・・・新緑の木々の織り成す濃淡の世界
秋 ・・・紅葉した赤い山法師 街路樹の黄色いイチョウ
冬 ・・・夜空を見上げれば星達のステージ
窓際の席に着けば春から秋にかけては森の中に居るかのよう
店内に差し込む穏やかな日差しに包まれるランチ、ライトアップされた山法師を見ながらのディナー
フランス、東京、大阪、名古屋で修業を積んだシェフがひと品、ひと品手間と暇をかけて作る料理&デザートをお楽しみ下さい。
『一期一会』
1992年11月20日アニス・ヴェールはオープン致しました。
以来今日まで、たくさんのお客様にお越しいただき、そしてお客様方にアニス・ヴェールを育てていただきました。
とてもとてもありがたく、感謝申し上げます。
これからも、お客様との出会いを大切にし、小さなお店にしかできない 心の通った「美味しいお料理とデザート」を
これからもきちんと作っていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。